狂犬病の予防注射をしないと、どうなる?

 狂犬病は特効薬がないので、もし感染したら死を待つしかありません。
 かなり、重要な問題です。

狂犬病予防法違反疑い 68歳男を逮捕

 後を絶たないのですが、こうした事件となっては困ったものです。

 無届けで複数の犬を飼う 狂犬病予防法違反疑い 68歳男を逮捕(NHK)

 2017年6月に埼玉県・熊谷市で起きた事件です。面倒だったからと届けもせずに飼育していたケースで、警察に「狂犬病予防法違反」の容疑で逮捕されています。犬を飼っているだけで、逮捕です!

 これは猫ちゃんにはないケースなので、ペットの中でも、規制のある特殊なペット(大型、危険)などと同様に、犬も規制されていることを忘れてはいけないのです。

二十万円以下の罰金

 狂犬病予防法に、こうあります。

………… ………… ………… ………… …………
第二十七条  次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一  第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかつた者
二  第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかつた者(以下略)
………… ………… ………… ………… …………

 この第四条とは「犬の所有者は、犬を取得した日(生後九十日以内の犬を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地を管轄する市町村長(特別区にあつては、区長。以下同じ。)に犬の登録を申請しなければならない。ただし、この条の規定により登録を受けた犬については、この限りでない。 」

 つまり、みなさんがやっている犬の登録ですね。役所に届けて所定の費用を払うと、鑑札を貰えます。亡くなったときも届けてください。毎年、狂犬病注射の案内が郵送されてくるようになるはずです。

 そして、第五条とは「犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。」とあります。

 市区町村が指定する保健所などで狂犬病の予防注射を毎年、一定の時期に実施しているでしょうし、獣医さんに相談すればやってくれるはずです。

 ただし、獣医師が病気療養中などの理由で、狂犬病予防注射をしない判断をすることもあります。その場合は、獣医師から役所にその旨を届けるようになっています。

狂犬病の怖さ、海外での発症例

 幸い、日本では狂犬病の発症は起きていませんが、厚労省には、こんなページがあります。ここには、狂犬病の怖さ、海外での発症例、さらに日本ではどうなっているのかが記されています。
 日本でも、2006年に2人の死亡が確認されています(フィリピンにて感染後、帰国して死亡)。

 なにしろ発症すると、ほぼ致死率100%という恐ろしい感染症で、たとえばブラジルではコウモリが媒介して大変なパニックになった、という話が2017年6月に伝わってきていますし、同様の話は世界各国で毎年のように起きています。

都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等

 さきほどの厚労省には、都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(平成22年度~平成27年度) というデータが公開されています。

 最新のもので平成27年度ですね。見ると、意外にも低い印象を受けるのです。もっとも高い長野県92.4%、続いて山形県で92.3%ですが、90%超はこの2県のみ。人口の密集している(けど、コウモリやキツネとの接触は少なそうではあるけど)東京をはじめ関東圏は70%台ですし、大阪、兵庫は60%台。

 飼い方などで近隣とのトラブルになったときに、狂犬病予防違反は、逮捕しやすい状況だと言えます。

三十万円以下の罰金

 
 なお、狂犬病予防法には次のような条文もありますので、ご注意ください。

………… ………… ………… ………… …………
第二十六条  次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一  第七条の規定に違反して検疫を受けない犬等(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条及び次条において同じ。)を輸出し、又は輸入した者
二  第八条第一項の規定に違反して犬等についての届出をしなかつた者
三  第九条第一項の規定に違反して犬等を隔離しなかつた者
………… ………… ………… ………… …………

 この、七条とは、「第七条  何人も、検疫を受けた犬等(犬又は第二条第一項第二号に掲げる動物をいう。以下同じ。)でなければ輸出し、又は輸入してはならない。」という条文です。

 また、八条は、「第八条第一項  狂犬病にかかつた犬等若しくは狂犬病にかかつた疑いのある犬等又はこれらの犬等にかまれた犬等については、これを診断し、又はその死体を検案した獣医師は、厚生労働省令の定めるところにより、直ちに、その犬等の所在地を管轄する保健所長にその旨を届け出なければならない。ただし、獣医師の診断又は検案を受けない場合においては、その犬等の所有者がこれをしなければならない。」とあります。

 第九条は、「第九条第一項  前条第一項の犬等を診断した獣医師又はその所有者は、直ちに、その犬等を隔離しなければならない。ただし、人命に危険があつて緊急やむを得ないときは、殺すことを妨げない。 」とあります。

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舛本行政書士事務所

舛本行政書士事務所行政書士

投稿者プロフィール

2010年5月開業。東京・台東支部。
一般社団法人コンブリオ会員
ペットケアアドバイザー(愛玩動物管理飼養士二級)

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