Morning Sip Wood Anemone Flower  - Zazu70 / Pixabay

今日の言葉

001~070は、こちらのアーカイブをご覧ください。

078 ナチュラル

吐息も音楽だ。
笑いさざめくことも音楽だ。

手のしぐさや足の運びといった
ちょっとした行動も礼となるように。
(言志録 78一気息)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(ことさら意図せず、音楽も礼もナチュラルな人の日常に存在している)
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077 音楽の寿命

古い音楽は滅びていくのだろうか。

音楽はいつ始まったのだろう。
かつての素晴らしい人たちが、音楽を生み出したのだとしたら、
その人の死んだのちも音楽が残っているのはなぜだろう。

優れた人の感覚が音楽となって生まれ、
楽器と調和する。
人はそれを聴いて感動する。

優れた感覚が、音楽にはこめられている。

その人が去り真似する人だけが残っても、
感覚は食い違い、やがて力を失う。

寿命がある。生まれたものはみな死ぬ。
形あるものは壊れる。

音楽だって、長く保てるはずもない。

それでも生み出された音階や和音は、
自然の恵みのように、存在し続ける。

本来の美しい音から生まれた音楽は、
始めも終わりもなく永く存在し続ける。
(言志録 77古楽不能不亡)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(廃れるもの、残ち続けるもの。その差はどこにあるのだろう)
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076 リーダーだからこそ

リーダーだからこそ、
基本的な技術の向上や勉強は続けよう。

いつ戦いが始まるかわからないから、
リーダーも基本的な戦う方法を忘れずに
日々鍛錬する。

基本をしっかりやることは、
心理的にも充実し、元気につながる。

忘れないためだけではない。
決断を下すときの自信は、
こうした日々の行動から生まれる。
(言志録 76人君当令)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(日々、やるべきことを愚直にやる。それを忘れないこと)
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075 歌に心を寄せる

私たちは喜びを発散したい。
優れた才能によって音楽が生み出され
人々もそれを楽しむ。
それは音楽に溺れているわけではない。

芸術性の高い音楽は、
日常の中ではあまりパワーを発揮しないかもしれない。
それでも、わかる人たちの間では
演奏され聴かれ続けていく。

もっと身近な音楽は、
私たちの間で広く流行する。
芸術性はそれほどないように見える。
しかしこうした音楽も必要だ。
高尚な音楽ばかりでは、
多くの人たちが心を寄せ合って楽しみ
喜びを発散できない。

発散することが表なら、
抑制することは裏だ。
表を抑えてしまうと
裏が栄えて窮屈で陰湿になる。
表を抑えすぎなければ、
裏に入り込まずに済む。
(言志録 75人心不可無歓楽発揚処)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(音楽には大事な役割がある)
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074 気持ちとバランス

平和な時が長くなると、
娯楽に費やす時間も増える。
それはとても自然なことだ。

誰もが楽しみ、飲み食いし、歌い踊る。
安易に娯楽を禁止したり制限しないことだ。

もし強引に禁止すれば、人々の気持ちは暗くなり、発散する場を失ってしまう。
悪い心が増殖し、世の中も悪くなる。

優れたリーダーは、人々の気持ちを理解する。
娯楽を巧みに奨励し抑制し、バランスを取っていく。
人々の気持ちが明るく保てるように、気を配る。

それが時代に合った対応となる。
(言志録 74治安日久)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(人の気持ちをよく理解できるリーダーを選ぶことだ)
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073 礼で心を整える

人は古来から、なにか悪いことが起きたり
気持ちの塞がった時に、
奇抜な格好をしたり、おかしな歌や踊りで気を晴らしてきた。

春なのに気持ちが冬のままなこともある。
夏というのに秋のような心になることもある。
気持ちと現実の調和が崩れると、
生きることまで辛くなってしまう。

心の調和を取り戻すために、儀式や祭り、音楽はある。
私たちには集まり、楽しみ、笑う場が必要だ。

それによって、崩れてしまった心を再び整えていく。

礼と楽しみを一致させることで、
そんな効果がある。
(言志録 73古者方相氏為儺)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(礼は堅苦しい形式だ。だが、そこには古代の人たちなりの心を取り戻す作用もあったのではないか)
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072 融合

音楽や芸能の楽しみは、
人を喜ばせたりワクワクさせたりして、
心をのびのびとさせてくれる。

一方、礼は、
日々の身だしなみや行ないを意識させ、
心を引き締めてくれる。

この二つを融合できたら、
礼にかなった日々を過ごしながら、
のびやかな喜びを得られるようになる。
(言志録 72使人懽欣鼓舞)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(どちらかを選ぶのではない。融合させることでさらにいい道へ進むことができる)
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071 無心

忠告を聞くときは、
心をからっぽにしていよう。

忠告をするときも、
心をからっぽにしておこう。
(言志録 71聞諌者固須虚懐)

◆◇ ◆◇ 訳者の蛇足 ◆◇ ◆◇

(無心になれるかどうか試される場面だ)
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 佐藤一斎および「言志四録」については、こちらをご参照ください

 ふわっと口語で愉しむ『言志四録』は、こちらにアーカイブされていきます。

【ご注意】勝手に現代口語に訳すというか、かなり著者なりの言葉になっていますので、ご興味を持たれたら原典にも触れてみてください。

参考:講談社学術文庫 川上正光訳、岩波書店 日本思想体系46「佐藤一斎 大塩中斎」(1980年5月23日第1刷)

著者は現在、M&Aオンラインで連載中です「M&Aに効く『言志四録』」
こちらは連載が完結しています。「M&Aに効く論語」

 

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ますもと・てつろう

投稿者プロフィール

「かきっと!」の編集長です。記事もいろいろ書いています。
業界紙・誌(物流、金融経済、人事マネジメント)、ビジネス誌、ビジネス書など幅広く編集・執筆をしてきました。
ペットケアアドバイザー(愛玩動物管理飼養士二級、2005年度)
行政書士試験 合格(2009年度)

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