カテゴリー:文学(日本)
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「悪意」がいやらしいほど綿々と『グロテスク』(桐野夏生著)
『グロテスク』〈上下〉 (文春文庫)桐野夏生著 実際の事件をヒントに そもそもは、筒井康隆の『創作の極意と掟』に出て来た本を読んでみようということで深みにはまった感じのある女性の作家による女性主人公の小説を… -
クライマックスはふいに訪れる。『離陸』(絲山秋子著)
離陸 絲山 秋子 (著) タテヨコにさらに現在過去に この作品を読んで、あらためて小説とはなにか、物語とはなにか、と考えた。 読者が、過去にどのような本を読んできたかによって、『離陸』の楽しみ方もまた大き… -
ネコ、猫、ねこ……さまざまなネコが登場する小説集『猛チュールの惑星』
『猛チュールの惑星』 国際ネコネットワーク(INN)著 『猛チュールの惑星』 国際ネコネットワーク(INN)著SF・ホラー・ファンタジー セルパブ(セルフパブリッシング)の作品を中心に、「猫」が登場するSFお… -
『JR上野駅公園口』(柳美里著)
全米図書賞 受賞 2020年11月19日、アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門で 柳美里著『JR上野駅公園口』が選出されました。 I AM VERY SURPRISED!! I am A… -
濃密な人間ドラマに心を揺さぶられる『少年と犬』(馳星周著)
『少年と犬』(馳星周著)の紹介 〈目次〉 男と犬 泥棒と犬 主婦と犬 娼婦と犬 老人と犬 少年と犬 あざとさを軽々と吹き飛ばす巧みな構成と描写。闇を抱えた登場人物とそこに現われた犬が織りなす人間ドラ… -
さまざまな読み方ができる作品『奈落』(古市憲寿著)
さまざまな読み方ができる作品 音楽、言葉、ホラー、時代、家族、未来、人生、成長、死生観などなど、さまざまな読み方ができる作品です。エンタメ小説として軽く読むのもよし、「社会学者が書いているのだから」と深読みするの… -
『サラバ! 』(西加奈子著)
『サラバ! 』(西加奈子著) 自分の言葉として似合うかどうかは別として、「すてきな本」としか言いようがない。読後にもかなり長い期間、心の中に残り続けるものがある。長編小説なので、これを読み切るとそういうこともある… -
NovelJam 2018 全作品を読んでみた
ノベルジャム NovelJam 2018とは? 「NovelJam 2018」は、「ゼロから小説を書き上げ編集・校正して表紙を付け「本」にして販売までを行う『短期集中型の作品制作・販売企画』」のことです。日本独立作家同… -
『オブリヴィオン』(遠田潤子著)
『オブリヴィオン』(遠田潤子著) 本書の構成など NetGalley(ネットギャリー)に参加しています。 NetGalley(ネットギャリー)で、発刊前のゲラ状態で読ませていただきました。期間限定…