カテゴリー:文学(海外)
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ポール・オースターを読む 『スクイズ・プレー』から『ティンブクトゥ』まで
ポール・オースターをつぎつぎと読んでいた時期があった。2011年5月。311の東日本大震災から間もない時期で、翌年にかけて読み続けた。 きっかけは、当時、丸善丸の内本店4階にあった松岡正剛氏プロデュース「松丸本舗」… -
『クララとお日さま』(カズオ・イシグロ著、土屋 政雄訳)
世界同時発売されました 2021年3月に刊行されたカズオ・イシグロ(Sir Kazuo Ishiguro)の8作目の長編小説「Klara and the Sun」。土屋政雄による翻訳で「クララとお日さま」として日… -
不条理に慣れてしまったのかもしれない『異邦人』(カミュ著、窪田啓作訳)
『異邦人』 (新潮文庫) (カミュ著、窪田啓作訳) 薄くても難しいものは難しい 何年ぶりだろう。読んでみた。 というのも、『調書』(J・M・G・ル・クレジオ著、豊崎光一訳)を最近読んで、どうしてもイメー… -
破天荒。残酷。ユーモア。暴力的。哀しみ。そして悲しみ。『ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー』(ダン・ローズ著)
『ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー』 (ダン・ローズ著、金原瑞人・石田文子翻訳) 2006年4月刊行の中公文庫で読む。 なんという破天荒。残酷。ユーモア。暴力的。哀しみ。そして悲しみ。 この作品は… -
心が震える作品『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ 著、土屋政雄訳)
『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ 著、土屋政雄訳) 概要 シンプルでストレートな作品 2005年発表の「NEVER LET ME GO」の邦訳。ブッカー賞最終候補となりました。 映画化、舞台化、テレ… -
カズオ・イシグロの世界 全作読みます
こんにちは。本間舜久です。 2017年10月5日の夜、ノーベル文学賞にカズオ・イシグロ氏が選出されたと知り、驚きとともにうれしくなりました。これまでノーベル文学賞を受賞したあとに読む(川端康成、ヘミングウエイなど)… -
『わたしたちが孤児だったころ』(カズオ・イシグロ著、入江真佐子訳)
『わたしたちが孤児だったころ』(カズオ・イシグロ著、入江真佐子訳) 英国式エンタメ作品の骨格 原題は「When We Were Orphans」。2000年に刊行された作品で… -
『浮世の画家』(カズオ・イシグロ著、飛田茂雄訳)
2020/02/12「芸術家と時代」を追記 2019/01/29追記 NHKドラマ化 2016/01/22記(見出しなど再編集しました) ゆったりと語られていく カズオ・イシ… -
『起きようとしない男』(デイヴィッド・ロッジ著、高儀進訳)
『起きようとしない男:その他の短篇』デイヴィッド・ロッジ著、高儀進訳 『起きようとしない男:その他の短篇』は、白水社より2017年8月30日に発行されました。 ロッジは英国の文学とくにコミック・ノヴェルの書き手とし… -
『充たされざる者』(カズオ・イシグロ著、古賀林幸訳)
『充たされざる者』(カズオ・イシグロ著、古賀林幸訳) <br /> 948ページもある膨大な作品 『The Unconsoled(1995年)の邦訳。4作目の長編。 1993年には『日の…