ワンイシューで書く ビジネス書入門 その1

 ビズケット(2019年9月28日、東京都立産業貿易センター 台東館)で、配布予定だった「ワンイシューで書く ビジネス書入門」が、期日までに書き上がらなかったので、こちらで連載いたします。

この記事がまさにワンイシュー

 この記事で言いたいことは、ひとつだけです。
「ワンイシューで十分に1冊のビジネス書が書けますよ」
 250ページのビジネス書でも、ワンイシューで書けます。
 そもそも私たちが読者として情報を得るときに、1冊の本からどのぐらいのメッセージを受け取るでしょうか? 印象に残ることは、おそらく1つ。その1つがちゃんと書いてあればOKです。
 もちろん、「ちゃんと書く」ことについては、みなさんがおっしゃりたいワンイシューによって、ボリュームが変化していきますし、読者が求める詳しさによっても異なります。
 今日は、長い文章は喜ばれない傾向があるので、短いことは利点にもなります。かといって、はしょりすぎて十分に理解できない内容になってしまうと、消化不良となってしまう可能性もあります。このあたりはおいおい、ここで書いていく予定です。

ワンイシューってなに?

 ワンイシューとは、選挙で話題になったわけですが、one-issue、ひとつの問題点について主張するだけで議員になった人のこと。シングル・イシューとも言います。
 ここでは、ビジネス書として、みなさんのいわば活動を広く知っていただくためにも、ひとつの問題だけに絞って、ワンイシューで1冊書いてみてくださいね、とオススメしています。
 ちょっと悪いイメージのある「ワンイシュー」をあえて使ったのは、私がここで表現したいことに、ピッタリだったからで、もちろん悪いイメージでは使っていません。
 また、今回はビジネス書に限った話でお届けしています。世の中にはたくさんの本があり、それぞれに工夫されています。なんでもかんでもワンイシューである必要などないことは、みなさんもご承知の通りです。
 ビジネス書に限ったのは、多くの場合、ビジネス書を書く方も大変に忙しく、それでいて「旬(しゅん)」もあるので、書きたいことはいち早くアウトプットした方がいいからです。どれほどいい内容でも、古くなってしまったら惜しいでしょう。そして「なにを書けばいいのか、いざとなるとまとまらない!」と嘆く前に、ワンイシューでいいんだ、と考えることで見通しが明るく拓けるのではないでしょうか。

ワンイシューのメリットとデメリット

 もちろん、ワンイシュー・ビジネス書には、メリットもあれば、デメリットもあります。
 ワンイシューのメリットとはなんでしょう。
 最大の利点は、わかりやすさです。テーマを1つに絞り込んで論じるのですから当然ですね。 もっとも、これもテーマしだいでそこからさらに難しくなっていくケースもありますので、その点もここでおいおい触れていきます。
 ビジネス書には、「これだけは覚えて帰ってください」みたいなところがあります。まさにそれがワンイシューです。まれに、著者の意図していないところがクローズアップされてしまうことがあります。誤解、誤読、曲解などは、本にはつきものですから。
 ワインイシューなら、その危険も減るはずです。
 デメリットは、著者のイメージとワンイシューがくっついてしまうこと。ほかのテーマにも詳しいかもしれませんが、当面は打ち出したワンイシューのみでいくしかないでしょう。
 あとあと、ワンイシューを変更していくとき、否定していく必要が出てきたときも、少し工夫しなければなりません。人は、ワンイシューを取り下げたり改変するときに「ほらみろ」と批判しやすいものですから、その批判を受けつつきちんと修正していくのにはエネルギーを費やすことになりますし、著者からすればそれはまったくのムダに感じるからです。
 ですが、このムダのように見える努力も、むしろ著者についてより深く読者に示すチャンスにもなるので、やり方次第でメリットに転じることもできます。もちろん、これは失敗しやすいことでもあるので慎重に対応しなくてはなりません。

 

 

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ますもと・てつろう

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投稿者プロフィール

「かきっと!」の編集長です。記事もいろいろ書いています。

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