NFL 2020年シーズン レギュラーシーズンから第55回スーパーボウルまで(結果含む)

目次
2020年シーズン 第55回スーパーボウル
2月8日(月)
チーフス@バッカニアーズ (試合前)まさに頂上決戦となりました。チーフスは昨季のスーパーボウル覇者。第54回スーパーボウルは49ersと対戦し4Qまで49ersの試合でした。49ersの勝利を確信した人がいてもおかしくない内容で、10-20と2ポジション差で49ersがリードしていたのです。守備も強くチーフスは苦戦と見えました。ですが4Qにあっさり逆転しなおかつチーフス守備はしっかり49ersを抑えてしまいました。終わってみればチーフスの試合そのものでした。おそらくチーフスは前半は僅差でいいが後半に突き放すつもりだったのが、うまく行かなかったのでしょう。それなのに4Qだけでプラン通りに突き放して見せたパワーは驚きでした。今回も、バッカニアーズは昨年の49ersに似たところ(守備力)があるので、同じような展開になるかもしれません。ただ、前半にチーフスがリードした場合、バッカニアーズ側がQBブレイディが得意とする終盤の勝負強さを見せて最後に勝つ、という展開もあるでしょう。バッカニアーズはシーズン中よりも強くなっている、チーム力が向上している印象があります。その点で、チーム力対チーム力の試合が期待できます。
今季成績からすれば、オフェンスは、チーフス1位、バッカニアーズ7位。パス攻撃はチーフス1位、バッカニアーズ2位。ラン攻撃はチーフス16位、バッカニアーズ28位。そしてディフェンスですが、チーフス16位、バッカニアーズ6位。通常、守備の強いチームが優位に試合を進められると見られています。2位のパス攻撃と6位の守備で、1位のパス攻撃と16位のラン攻撃を食い止めること。なんといってもQBブレイディの圧倒的な存在力で勝機を掴むのでしょうか。
バッカニアーズの勝機は接戦にして終盤に勝負するか、前半からリードして強い守備力で自分たちのシナリオで勝つことを目指すのではないでしょうか。終盤の勝負ならチーフスも強いのでどちらが勝つかわからなくなりそうです。一方、チーフスは比較的優位なラン攻撃を使ってバッカニアーズの自慢の守備を疲弊させていき、じわじわと勝利をたぐり寄せる作戦も考えられます。この場合はミスが命取りになります。とはいえ、QBマホームズはINTされても勝ってしまう強さがあるので、彼の体調しだいですが、バッカニアーズ守備といえども厳しい戦いになることは間違いありません。
直近の対戦は、2020年11月30日の@バッカニアーズ、つまり季節こそ違いますが同じ条件の試合で、27-24でチーフスが勝利しています。このときチーフスは前半で大きく引きはなしました。WRヒルのスピードにバッカニアーズ守備がついていけないシーンが印象的でした。QBブレイディは2INTしてしますが終盤に追い上げています。QBマホームズは2サックをくらっています。いずれにせよ、1FG差ぐらいの接戦を繰り広げてくれることを期待しています。
(結果)9-31。終わってみればバッカニアーズの大勝でした。これほど効果的にチーフスの強力な攻撃を封じ込めた守備はなかったでしょう。チーフスの敗因は3つ。1、バッカニアーズ守備の穴を見つけることができなかった。2、QBマホームズの足が万全ではなくスクランブルをはじめ動きにいつもの切れがなかった。3、攻撃ラインが5人中3人負傷で入れ替わったことによる弱体化をカバーできなかった。1については、バッカニアーズ守備はそれほど奇をてらっていたわけではないのでしょうが、LBを自由に走らせるなどカバーを複雑にすることで簡単にターゲットを見つけられないようにしつつ、4メンラッシュでQBマホームズに時間を与えませんでした。4人のラッシュで危うくサックという場面が何度もあったように、その分、後方でRBやWRをカバーする人数が増え、LBも自由を増したのです。2、足のケガはマホームズにいままでにない状況に追い込みました。できれば走りたくないのでしょう。走り出すタイミングが遅い。逃げるときも思いきりがいつもほどではない。1のせいでパスのタイミングが遅くなると、余計に餌食。これまでは彼が走り回るなどして時間を稼いで、俊足WRヒルをフリーにさせてパスを通すといった起死回生技がありましたが今回はほぼ不発。ヒルはいくら速いとはいえ数秒なければカバーを振り切れません。ケルシーは自由に動くLBによってダブルカバーになっていることが多くパスを通せません。通常ならLBがブリッツあるいはRBあるいはマホームズ対応をすることで空いたスペースにケルシーがいけばしっかりパスを取れたのです。今回、そういうシーンがほとんど見られませんでした。49回投げてパス成功はわずか26回(ブレイディは29回投げて21回成功)。キャッチしてもすぐタックルされるのでランアフターキャッチもほとんどできません。マホームズの足のケガはさまざまなところに歪みを生み出しました。3はかなり深刻で、QBマホームズの機動力とスピードのあるヒルらによるオプション攻撃やスクリーンパスでは攻撃ラインの複雑なブロックやパスプロテクションが欠かせません。この試合、オプションはほぼスクリメージ付近で潰され、ムリしてパスにいってもキャッチできないケースがありました。スクリーンパスはほとんどなく、お得意のジェットモーションも不発でした。バッカニアーズが大勝したというよりも、チーフスが力を発揮できなかった点が大きかったように思います。
バッカニアーズは守備がしっかり最後までミスをほとんどなくやり遂げました。ラッシュしQBマホームズを追いかけ、パスを妨害していました。見事です。ですがこれはプレイオフを見ていればわかっていたことで、ある意味、いつも通りにしっかりやったと言えるでしょう。攻撃面では、MVPとなったQBブレイディーの存在がみごとに発揮されました。パスとラン。いつものようにムリをせず、正確にリスクを少なくやり遂げる。驚きのプレイよりも確実なプレイを選ぶ懸命さ、冷静さ。RBジョーンズとホーネットのランもいい場面で成功していました。
チームとしては、バッカニアーズはスーパーボウルではじめてホームチームとして出場し、まさにホームフィールドアドバンテージを得ていました。観客数はコロナ感染予防もあって収容人数の3分の1ほどだったようで、クラウドノイズで応援するといった面ではホームらしさは発揮されませんでしたが、チーフスが11回の反則で120ヤードも罰退されたことからも、アウェイ感はあったのではないかと思います。とくにまだ点差がそれほど離れていなかった前半にチーフスとしてのミスが目立ったことは残念でした。また、点差が開いていないときこそラン攻撃で活路を見出してほしかったのですがチーフスにはその用意があまりなかったようで(さきほどの敗因3、攻撃ラインの問題もあるのでしょう)、スペシャルプレーさえもありませんでした。いいポジションからのシリーズも点に結びつけられなかったのは作戦面での物足りなさを感じました。マホームズがくるっと回ってハンドオフしラン攻撃で大きくゲインしたあとも、続けてラン攻撃をする勇気がなかったのは不思議です。チーフス守備は反則をしがちでしたが、それは攻撃がうまく行っていない(思うように点が取れていない)ことからの焦りもあったでしょう。点差が離されることへの恐怖です。そのほかはアベレージの出来だったように見えます。上り調子のバッカニアーズ、そしてブレイディ相手にパスで3TDは仕方がないことです。
QBブレイディーはペイトリオッツからバッカニアーズに移り、AFCからNFCへ移り、最初のシーズンでプレイオフ出場(地区優勝はできませんでした)、スーパーボウル進出、そしてスーパーボウル勝者となりました。これがただの幸運ではないことは間違いないでしょう。NFL史上で最高のQBであることを証明しました。見事でした。
2020年シーズン プレイオフ
カンファレンス・チャンピオンシップ
1月25日(月)
バッカニアーズ@パッカーズ (試合前)KPは113対124。AFCで20シーズン中13回チャンピオンシップに出場したQBブレイディが、今季NFCに移り早くもチャンピオンシップです。驚きの43歳。バッカニアーズはセインツ戦で守備もよかった。一方、パッカーズ。QBロジャース(37歳)もベテラン。Week6で両チームは対戦しバッカニアーズが勝利しています。このときバッカニアーズ守備はロジャースから2INTし、パッカーズは完敗でした。再戦は違うカタチになるでしょうか。私の個人的な印象ですが直近の試合で大勝している方が負けやすい。接戦をものにしたバッカニアーズがわずかに優位か。なお、これまでスーパーボウル開催地のチームはスーパーボウルに出られないというジンクスがありました。もしかするとバッカニアーズがそのジンクスを破る最初のチームになるかもしれませんね。
(結果)パッカーズに勝機はあったのでしょうか。信じられないことにブレイディから3回もINTをしたのに負けるなんてことがあるでしょうか。パッカーズQBロジャースは5回のサックを浴びてリズムに乗れない状態。勝敗を決めたのはこのバッカニアーズ守備。そしてここぞというところできっちりと点を取るブレイディ。TOで点を奪われてからパッカーズは追う立場なのに、なかなかキャッチアップできずもどかしい展開。一方のバッカニアーズは守備が最後まで途切れることなく、時間を潰していくのでした。5点差まで追い上げたパッカーズはさすがですが、2ポイントを落球し、あれがなければTDを狙うことなくFGで同点だったはずです。でもTDするしかない場面に追い込まれてしまったのでした。こういう場面、QBロジャースは何度も突破してきたはずなのに、この試合ではうまく行きませんでした。こうして、バッカニアーズは総合力で勝利しました。はじめてスーパーボウル会場をホームとするチームがスーパーボウルに出場します。そしてもうスーパーボウルリングはいらないのではないかと思うブレイディですが、平気な顔をして自分のホームのようにそこで戦うのでしょう。
ビルズ@チーフス (試合前)KPは135対136。互角と見ていいでしょう。脳震盪で途中退場したQBマホームズが回復してくれるとすれば、ですが。この両チームとも直近の試合があまり参考にならないような気がします。こちらもWeek6で両チームは対戦しています。雨の試合でした。雨ということもありラン攻撃主体となったのですが、チーフスはQBマホームズも走りますし、ラン攻撃のスキームは多彩でした。ビルズは攻守ともにデータではわずかにチーフスより低いのですが、QBアレンの判断力の速さ、思いきりのよさがいい方に出れば勝機があるでしょう。あとは守備の問題になりますね。それでもチーフスが優位でしょう。
(結果)ビルズの守備はチーフスの攻撃をコントロールできないまま時間が過ぎていきました。脳震盪と左足のケガで練習時間も少なく満足な状態ではないはずのチーフスQBマホームズでしたが、TEケルシーとWRヒルを巧みにアレンジした、いわばオプションのような攻撃は強力でした。どちらかを囮に使う。あるいはブリッツのときにはマホームズもある程度は動けるので自分を囮にする。冒頭でリードを奪えそうだったビルズでしたがすぐに逆転されてからは、追いかける展開へ。キャッチアップするには武器が足りなかったのか、思い切ったプレーコールもあまりなく見せ場を作れないまま終盤へ。チーフスは心憎い攻撃でビルズ守備を寄せ付けませんでした。オンサイドキックを成功させるなど最後の抵抗も見せたビルズでしたが及びませんでした。終わってみれば終始チーフスのペースで運ばれていた印象。前回に引き続き、チーフスがスーパーボウル出場となりました。
ディビジョナル・プレイオフ
1月18日(月)
ブラウンズ@チーフス (試合前)KPは92対136。スティーラーズに大勝したブラウンズ。自信をつけたことでしょう。ただチーフスは今季最高レベルの強さなので対応できるでしょうか。チーフスはふだん通りにできれば勝てるはずです。ブラウンズQBメイフィールドとしては、同い年のチーフスQBマホームズはライバルでしょう(NFL歴はマホームズが1年先輩)。ちなみに両者は大学時代にも対戦。オクラホマ大対テキサステック、2016年には66対59でメイフィールドのオクラホマが勝利しています。いい試合になることを期待します。
(結果)チーフスはいつものようにQBマホームズのパスを含めた多彩な攻撃でリードを奪いました。ブラウンズは守備で激しさを増し、攻撃面もかなり上向きになっていきます。そしてチーフスQBマホームズは激しいタックルで脳震盪の恐れでフィールドを去ってしまいます。ブラウンズの好機なのですが、なかなか差をつめられないまま時間が過ぎていきます。マホームズに代わったQBヘネは、エンドゾーンへのロングパスをINTされたほかは落ち着いていて、残り時間が少なくなってきて絶対にブラウンズにボールを渡したくない場面では自ら走って1dを狙います。わずかに足りず4dギャンブル。ここを短いパスでしっかり成功させて勝利を確実としました。QBマホームズが次戦に出られるのかとても心配ですが、とにかくチーフスは勝利しました。
バッカニアーズ@セインツ (試合前)KPは113対123。僅差です。おまけに同地区。そしてQBブリーズとQBブレイディ。歴代最高QBの対決です。レギュラーシーズでの同カードはセインツ2勝。とはいえ楽しみな対戦です。QBブリーズ41歳、QBブレイディ43歳。ブリーズは負傷で欠場もあったシーズンでQBヒル(WR、RBなどもこなす)の存在が大きくなったシーズン。セインツはRBカミーラなど攻撃力が充実。一方ブレイディはしっかりフィールドに立ち続け4633ヤード(パス)、40TDという信じられない活躍ぶり。盟友グロンカオスキーも健在。RBジョーンズとフォーネットはパスキャッチもします。派手な試合になりそうですね。
(結果)期待通りの好ゲームでした。すばらしいキックオフリターンからのFGなどで先行するセインツ。追いすがるバッカニアーズはブリーズからINTしそこからTDへ。フリーフリッカーでTDするセインツ。同点で終えた前半。そして後半はバッカニアーズがリードを広げていきました。なんといってもバッカニアーズ守備。後半はセインツがTDしさらに攻撃をしリードを広げようとする矢先に、ファンブルフォースでTO。高度な攻守が続くNFLでも最高水準の試合が展開されました。ブレイディは自ら飛び込んでいわば決勝TDを上げています。勝因はバッカニアーズの守備でした。セインツQBブリーズから3INTとは驚きです。見事なバッカニアーズ勝利でした。
1月17日(日)
ラムズ@パッカーズ (試合前)KPは101対124。ラムズはみごとにシーホークスを破ってきたのでその勢いが楽しみ。ただパッカーズの強さはかなりのレベルですから簡単にはいかないでしょう。そしてパッカーズの地元はきっと寒いのでラムズは対応できるのか。興味深いです。
(結果)ラムズの強力ディフェンスもパッカーズには通用しませんでした。QBロジャースのパス。さらにランでも突破されていきます。パッカーズ守備はいつものように強力でラムズの追撃を許しません。点差は徐々に開いていきました。なんといってもパッカーズ攻撃ラインたちがしっかりロジャースを守り、パスを投げる時間を確保していたのが印象的でした。またロジャースがパスフェイクから自ら走ってTDするなど気力もあふれていましたね。パッカーズ快勝。
レイブンズ@ビルズ (試合前)KPは112対135。強さが目立つビルズ相手にレイブンズがどう戦うのか。タイタンズ戦のような守備ができればレイブンズにチャンスがあります。ビルズは攻守ともに強いですが、レギュラーシーズンにタイタンズに負けたりもしているので付け入るスキはありそうです。
(結果)ゴールポストが揺れるほどの強風。どちらもFGを外すなど思うようにいかないタフな試合となりました。レイブンズQBジャクソンを走らせないようにビルズ守備はしっかりコンテインしていましたね。前半はどちらもFGのみの同点。ですが後半。ビルズは少ないチャンスをものにして先制TD。レイブンズもQBジャクソンのランが出るなどレッドゾーンへ。ところがジャクソンのパスをINTリターンTD。101ヤードのリターンTDでした。ビルズはいっきに点差を広げました。このあとジャクソンはハードヒットで頭を打ち脳震盪の恐れからロッカールームに下がってしまい、QBハントリーに交代します。チャンスも作りましたがビルズは守り切りました。ビルズの勝利。チャンピオンシップは1994年以来だそうです。ちなみにそのシーズンは第28回スーパーボウル(Super Bowl XXVIII)に出場しカウボーイズと対戦しています(負けましたが)。QBジム・ケリー、RBサーマン・トーマスの時代ですね。
ワイルドカード
ワイルドカードの試合は、今季6試合となりました。日本時間で表記しています。第1シードのパッカーズ、チーフスは1週休むことができます。
1月11日(月)
レイブンズ@タイタンズ (試合前)第5シードと第4シードの戦い。KPは112対104。レイブンズはQBジャクソンと守備の強さ。タイタンズはミスの少ないQBタネヒルとみごとなRBヘンリー。レイブンズにやや優位かもしれませんが……。もしヘンリーを止められなければタイタンズか。
(結果)タイタンズRBヘンリーはほとんど走ることができませんでした。一方、レイブンズQBジャクソンはRBとしての能力を最大に発揮。お互いにやりたいことはなかなかできない中でも、じわじわと差をつけていくレイブンズ。ジャクソンは序盤にINTされましたがその後は安定したQBぶり。一方、ラン攻撃が封じられてパスしかないタイタンズも確度の高い攻撃を繰り返しますが、最後まで欲しい得点が取れないままで終わりました。レイブンズ快勝。
ベアーズ@セインツ (試合前)第7シードと第2シードの戦い。KPは85対123。セインツはQBブリーズがいない試合でもヒルが成長して乗り切った経験もありチーム力はとても高い状態。ギリギリでワイルドカードにすべり込んだベアーズは厳しいでしょう。
(結果)セインツ攻撃を封じ続けるベアーズ守備のおかげで緊張感が続く試合となりました。お互いにフラストレーションが溜まっていきます。セインツはRBカミーラ、もう1人のQBヒルのランがうまく行きません。でもブリースのパスはきちんと炸裂。徐々に強さを発揮して差をつけていきました。ベアーズは果敢に攻撃したものの得点が伸びません。TD追加は試合が決まった後のことでした。セインツ圧勝。
ブラウンズ@スティーラーズ (試合前)第6シードと第3シードの戦い。KPは92対124。AFC北の同地区対決。ブラウンズの成長はすばらしいのですが波があります。スティーラーズの攻守にわたる高い壁を乗り越えることはできそうにありません。ただし最終週をお休みしたQBロスリスバーガーの調子などを含めスティーラーズにも不安要素はあります。同地区なのでレギュラーシーズンで2回対戦し1勝1敗。ただしWeek17の試合にはロスリスバーガーは休んでいました。それでも24-22と2点差だったことを考えればスティーラーズ勝利が濃いでしょう。
(結果)なんと1Qで勝負がついてしまうという思いがけない展開。最初はスナップミス。その後はINT。なにもかもがブラウンズに味方する時間帯。時間はあるのでキャッチアップできそうなものですが、そのためには守備が奮起してTOするなどしなければ難しく攻撃だけで取り返すのは絶望的。それでもスティーラーズはなんとか建て直そうとはします。攻撃は比較的アベレージに戻せたものの守備は最後までダメでした。時間を使われ追加点を奪われチャンスが失せていきます。恐ろしいですね。ブラウンズは1969年以来のプレイオフでの勝利とか。2002年にもプレイオフでスティーラーズと戦って接戦で負けているので雪辱を果たした形。同地区対決はわからないものです。ブラウンズ大勝利。
1月10日(日)
コルツ@ビルズ (試合前)第7シードと第2シードの戦い。KP(かきっとポイント)で98対172。ビルズの魅力はQBアレンを中心としてスピード感のあるRB、WRを組み合わせた多彩な攻撃面。コルツはベテランQBリバースの活躍が期待されますが、得点力では物足りません。ビルズが勝ち上がる可能性大。
(結果)コルツの調子がよくビルズは大苦戦でしたね。危なかったです。ビルズ守備はまったく機能せず。QBリバースは持ち味を十分に発揮。とうとうビルズQBアレンは打開策として自ら走りはじめ、それを軸に組み立てました。コルツももう少しのところで点が取れなかったり、パスを落球するなど惜しいミスによって勝利目前で逃した感じでしょうか。ビルズ辛勝。
ラムズ@シーホークス (試合前)第6シードと第3シードの戦い。NFC同地区対決です。101対110とKPも近接。正直、わかりません。楽しみ。シーホークスはQBウィルソンを中心とした攻撃、アグレッシブな守備、スペシャルチームを含め気の許せないチームならが今季はちょっと意味のわからないプレーコールなどもあってチーム力として整っているのか少し不安です。同地区内なのでレギュラーシーズンで2回対戦し、1勝1敗。
(結果)ラムズは先発QBウォルフォードが負傷。QBゴフが登場します。そもそものスターターです。最初は調子が出ませんが、徐々にゴフらしく豪胆な試合運び。それを後押しするかのように強力なラムズ守備が、シーホークスQBウィルソンたちに襲いかかります。比較的動けるQBのウィルソンですがこの日は、INTリターンTDを喰らって、サックもしばしば。ラン攻撃はほとんどうまく行かずたまにパスが通れば点になりますけど力強さがない。そのままズルズルと点差を広げられてしまいました。ラムズ快勝。
バッカニアーズ@ワシントン (試合前)第5シードと第4シードの戦い。KPは72対113。シード上位の方が弱い。ワシントンは地区優勝したのでホームでやれるわけですが、QBブレイディ、TEグロンカオスキーのいるバッカニアーズは、かなり強いです。
(結果)ワシントンはQBに6年目ながらあまり知られていないHEINICKE(現地放送で「ヘイニキ」と聞える)を起用。これがなかなか活躍したのです。自ら走ってTDするなどファイトを見せました。ですが、バッカニアーズは攻守にわたり常にリードを続けました。QBブレイディ含め、あまりムリをしないで勝利しました。一瞬、接戦になるかと思ったものの、力の差を埋めることは今日のワシントンには難しかったようです。バッカニアーズ勝利。
2020年シーズン 勝手に採点
NFL2020年シーズンは2020年9月11日(日本時間以下同)からはじまりました。今季も私はDAZN、NHKBS、NFL.COM、オードリーのNFL倶楽部で観戦してきます。
コロナ禍の開幕なので、今後どのように推移していくのかわかりませんが、見ることのできた試合(ダイジェスト含む)の結果からチームを勝手に採点しています。あくまで主観(観戦歴40年となりました!)。意味付けや解説なし。わかりにくいでしょうけども。新たな試合を見るたびに変更になります。
10点満点。あくまで感覚的なものです。順位とも関係ありません。やりたいことをきちんとできていれば点数は高くなり、試合に影響を与えるミスが出れば低くなります。選手のパフォーマンスだけではなく、プレーコール、試合運びなどの戦術、選手起用なども評価しています。なお、私はスティーラーズファンなので、基本的にスティーラーズに甘いです。あとNFC西地区にも甘いかも。
表の順番はレギュラーシーズン終了時。チーム名表記はnfljapan.comに準拠。※NFC東のワシントンはかつてレッドスキンズと呼ばれていましたが人種差別的表記ということで今季からワシントンと地名のみとなっています。チーム名の下にプレイオフのシード、レギュラーシーズンの勝敗(勝ち数-負け数)。
2020年シーズンの特徴=プレシーズンゲームがすべてキャンセルとなった。シーズンに参加するかどうかは選手個人で判断可能(66人ほどが不参加表明)。無観客試合、定員の20%程度の客など試行錯誤。クラウドノイズはバーチャルで70デシベル程度。パスインターフェアーへのチャレンジはできない。シーズンは16試合。ポストシーズンは、地区優勝4チームとワイルドカード3チームの7チームで争う。
レギュラーシーズンを終えて
コロナ禍での試合のため、練習量が少ない状況でスタート。さらに感染状況によって選手が変わるだけではなく、日程も変更になるなど特別な状況でも各チーム、きっちり16試合をやり切りました。すごいことです。ほぼスタジアムは無観客。感染多数地域では地元で開催できず他地域のスタジアムでの実施もありました。試合を通してのケガによる選手の変更はいままでと同じですが、そこにコロナ陽性による変更も加わり、戦力の安定しないチームも多数ありました。
また、前シーズンから引き続きキックの成功率が低くなっている傾向もあり、タッチダウン後のキックを外す、通常なら成功するだろうFGを外すといった光景もよく見られました。このため僅差の試合では思いがけない敗北が起こり、予想のつかない試合が多かったシーズンでした。
印象的なのは、チーフスがとても強かったこと。そしてビルズの強さがよりはっきりしたこと。元気のよかったドルフィンズが10勝しているのにプレイオフに出られなかったこと。長く君臨したペイトリオッツの凋落(といっても7勝していますが)。NFC東地区の低迷(前季に続いてですが)。AFC北地区からプレイオフに3チームも出場したのは驚きです。ブラウンズがなかなか印象的でした。個人では、バッカニアーズに移ってきっちりとプレイオフ出場を果たしたQBブレイディ。タイタンズを地区優勝へ導いた原動力RBヘンリーの脅威的な走りでしょうか。ほかにも勝ち星に恵まれなかったチーム(カーディナルス、イーグルスやファルコンズ、パンサーズなど)でも選手の個人技は高く、楽しませていただきました。
Week17(2021/1/6更新)KP(かきっとポイント)は10点満点。
太字が合計点(あるいは最終週の点)。以下前週までの点。-はBYE(その週試合なし)。
AFC | NFC | ||
AFC東地区 | NFC東地区 | ||
地区優勝! 第2シード獲得 13-3 |
計135 10 |
地区優勝! 第4シード獲得 |
計72 6 |
10-6 |
5 7,5,7,6, 5,5,8,7 5,-,6,7 5,7,7,4 |
6-10 |
5 3,2,2,6 6,-,6,6 6,5,4,7 2,3,4,6 |
7-9 |
5 |
6-10 |
5 |
2-14 |
4 |
4-11 |
3 |
AFC北地区 | NFC北地区 | ||
地区優勝! 第3シード獲得 12-4 |
計124 6 |
地区優勝! 13-3 |
計124 10 |
第5シード獲得 11-5 |
計112 8 8,9,8,8 6,6,7,7 7,-,7,6 7,7,7,7 |
第7シード獲得 8-8 |
計85 7 |
第6シード獲得 11-5 |
計92 6 5,7,7,7 6,6,5,- 4,3,5,8 9,7,6,1 |
7-9 |
6 5,8,5,5 5,6,6,7 5,-,3,6 4,3,3,8 |
4-11 |
2 5,6,2,3 6,3,4,- 6,3,3,1 4,3,4,2 |
5-11 |
6 |
AFC南地区 | NFC南地区 | ||
地区優勝 第4シード獲得 11-5 |
計104 7 |
地区優勝! 第2シード獲得 12-4 |
計123 10 |
第7シード獲得 11-5 |
計98 7 7,6,8,8 7,8,9,7 7,-,4,4 4,4,5,3 |
第5シード獲得 11-5 |
計113 7 |
4-11
|
6 5,5,1,7 7,6,1,6 -,4,7,7 4,5,5,6 |
5-12 |
5 |
1-15 |
4 3,3,5,5 6,3,6,5 -,5,3,3 3,2,3,3 |
4-12 |
7 |
AFC西地区 | NFC西地区 | ||
地区優勝! 第1シード獲得 14-2 |
計136 7 |
地区優勝! 第3シード獲得 12-4 |
計110 8 8,7,7,5 7,8,6,7 8,8,-,7 8,9,6,9 |
8-8 |
5 5,5,6,6 2,7,5,6 6,7,-,10 7,8,8,4 |
第6シード獲得 10-6 |
計101 6 |
7-9 |
6 |
8-8 |
6 |
5-11 |
5 |
6-10 |
6 |
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